プレスリリース  2007/8.8

NEWS     フィリピン残留日本人18人が就籍申立てしました!
NPO法人フィリピン日系人リーガルサポートセンター(以下PNLSC)は、平成18年8月15日より日本財団の財政支援を受け、戸籍回復支援プロジェクト(就籍※プロジェクト)を実施しています。戦後62年たっても未だ身元が判明しない、フィリピン残留日本人2世(以下2世)の戸籍を家庭裁判所の許可により作成する活動がこのプロジェクトの柱です。

 平成19年7月31日から3日間の間に、18名の2世(フィリピン在住)が、東京家庭裁判所へ就籍の申し立てを行いました。日本人の父とフィリピン人の母の間に生まれた彼らは、戦前及び戦中生まれの男2人、女16人。これまでのPNLSCによる身元調査でも父親の戸籍の所在がわからず、よって日本人であるにもかかわらずその証明ができない人たちです。18名中11人はルソン島在住、7人はミンダナオ島、他1名はビサヤ地方在住者です。

申立人の一人、吉見政江さん(フィリピン名:コンスタンシア ヨシミ ビニャス)(昭和8年生)は、自分や父の氏名をカタカナと漢字で書くことができ、簡単な日本語も覚えています。しかし、彼女の場合、出生や両親の婚姻を示す書類は戦災により焼失し、存在していません。吉見さんを始め、申立人らは、「日本人である父の子として、日本人であることを認めてほしい」と強く要望しています。

申立代理人である河合弘之弁護士(PNLSC代表理事・さくら共同法律事務所)は、身元未判明2世にとって「就籍」が国籍確認の最後の手段であるとし、2世の高齢化が進む現状をかんがみ、早急に就籍許可を与え、彼らを救済すべきだと訴えています。

「戸籍回復支援プロジェクト」により就籍申立を行った2世の数は、今回の申立を含めて合計で38人となりました。

 ※ 「就籍」とは、潜在的に日本国籍を有していながら戸籍に記載されていない人が、家庭裁判所の許可を得て、新たに戸籍を作成すること。

この件に関する問い合わせ先 
特定非営利活動法人 フィリピン日系人リーガルサポートセンター(PNLSC)
〒160-0004 新宿区四谷1−21 戸田ビル4階 Tel 03-3355-8861
Fax 03-3355-8862  E-mail info@pnlsc.com  HPhttp://www.pnlsc.com
 



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